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幼稚園で児童が怪我をしてしまう事故は、決して少なくありません。園としては避けたいところですが、何分相手は子供です。現実的には難しいと言えるでしょう。
そんな時、幼稚園の先生方が覚えておきたい「応急処置」。園児が怪我をした時に、適切な処置を取ることが、事故や怪我を最小限に食い止める秘訣です。
今回は、怪我の種別に応急処置手段をご紹介。それぞれの特徴や対処法を解説しようと思います。
Contents
児童の怪我で多いのは?
愛知県小児科医会が実施した調査記録によると、幼稚園・保育園の怪我で最も多いのは「すり傷」です。児童は体も心も未発達。設備や遊具にどれだけ注意していても、すりむいて怪我をしてしまいます。
- すり傷
- 鼻血
- 打撲
- 切り傷
- 骨折
ちなみに、同調査によると2位は「鼻血」、3位は「打撲」と続きます。実際の保育現場でも、比較的目にする機会が多い怪我ではないでしょうか。
応急処置や対処で大切なこと
適切な応急処置は怪我の被害を最小限に食い止め、事故の抑制に繋がります。怪我の種類によって行うべき処置は異なるので、すり傷や鼻血に対する基礎知識を身に着けることが大切です。
また、頻度は低いものの「頭を打った時」や「異物の誤嚥」も要注意。ここでは、順番にそれぞれの処置ポイントを解説します。一緒に確認していきましょう。
すり傷の対処法
すり傷は園児の怪我の中でダントツ1位。屋外・屋内のどちらでも起き得る事故であり、泥や砂の混入も心配です。
- 怪我をした園児を椅子に座らせて傷口を水で洗浄する。
- ガーゼで泥や砂などの汚れを取り払う
- ガーゼを新しいものに変え、傷を軽くおして止血する
- 傷パッドなどで傷が隠れるように覆う。
- 泥や砂が取り切れない時は、専門医に相談する。
鼻血の対処法
鼻血は様々な原因が考えられるため、安易な素人判断は危険です。出血の規模が時間を考慮して医療機関や専門医への相談・連絡も検討しましょう。
- 子供を座らせて頭を少し前に傾ける。
- 口で呼吸するように促し、鼻の柔らかい部分をつまむ。
- 口の中にたまったものを吐き出すように促す。
- 止血が確認できたら鼻や口を拭く。
- 園児を安静にし、再び出血しないか確認する。
- 出血が30分以上続くようであれば、病院に連絡する。
頭を打った時の対処法
頭部の打撲は言うまでも無く危険です。一見異常が認められなくとも、実は深刻な症状が進行している可能性も十分に考えられます。園児の怪我や事故の中でも、特に注意すべき事案です。
- 静かな場所に寝かせる。
- 意識や呼吸、脈拍があるかを確認する。
- 意識が確認できない場合、すぐに救急車を要請する。(最優先)
- 事故情報を集める。(落下場所の高さ・地面の硬さ・打った部位・打った強さなど)
- 出血がある場合はガーゼを当てて止血。
- 病院に搬送する。
- 合わせて家族への連絡・報告を行う。
異物誤嚥時の対処法
異物の誤嚥は大変危険です。脳は酸素が不足するとわずか数分で深刻なダメージを受けてしまうので、現場の幼稚園教諭にかかっています。
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- 自分で咳をして吐き出すように促す。
- 子供を前かがみにして、肩胛骨の中間を5回ほど叩く。
- 口の中を調べて、異物が認められる場合は取り除く。
- 取り除くことが難しい場合、救急車を要請する。
- 肩胛骨を叩いても無効の時は、胸骨圧迫を行う。
- 握りこぶしを胸骨下部に当て、もう一方の手でこぶしをつかむ。
- 3秒間隔で最大5回まで、急速に圧迫する。
- 口腔内を調べる。
- 胸骨圧迫が無効の時は、腹部圧迫に移行する。
- 握りこぶしを肋骨弓下の中央に置き、もう一方の手でこぶしをつかむ。
- 5回上方に向けて圧迫する。
親への連絡や報告
多くの幼稚園では、園児の怪我や事故が発生した場合、保護者への連絡が必須です。救急搬送や医療機関に係った場合は当然として、軽微なケガであっても報告や連絡が義務付けられています。
実際のところ、園で起きる事故の半数以上は比較的軽微なものです。
- 昔はこれほどケガに敏感ではなかった…
- ささいな怪我を報告する必要あるの?
- 怒鳴り問い詰める保護者たち。考えただけでも憂鬱
このような意見も認められますが…企業に例えるなら保護者は言わば「クライアント」。大切なお子様を預かる立場として、報告と謝罪を行い、再発防止策を説明する義務があると言えるでしょう。
伝え方に注意して
怪我や事故は園にとっては日常茶飯事でも、保護者にとっては我が子の一大事件。幼稚園教諭は児童教育のプロとして、「伝え方」にも配慮する必要が求められます。
- 怪我をした児童は安全なのか? (最優先)
- 「いつ、どこで、何が」起きたのか?
- 事故発生時にどのような対応を取ったのか
- 現在はどういう状態なのか?
- 再発防止策としてどのような対応を検討しているのか
保護者は、「自身の子がどういう状態なのか?」を最も強く求めます。まずは、児童の状態や安全性を説明し、その後経緯を伝える方法が適切だと言えるでしょう。
最後に
園児に事故や怪我はつきものです。現場で働くうちに慣れてくるものですが、誤った方法が習慣付くと大変です。時折基礎的な知識を確認し、園児にとって最も好ましい応急処置を身に付けることをオススメします。
なお、園児の怪我については、保護者への連絡や謝罪が欠かせません。後々のトラブルを防止するためにも、伝え方や順番には細心の注意を払いましょう。
※本記事は以下サイトを参考に、一般的な応急処置例をご紹介しております。
〈参照〉園で起こりやすいけがと応急処置/愛知県小児科医会(PDF)
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