准保育士とは?必要な資格や仕事内容、給料について



皆さんは「准保育士」と呼ばれる制度をご存知でしょうか。待機児童問題が表面化しはじめた2007年に創案され、以後二度にわたって議論が重ねられてきた制度です。保育士と比べて取得しやすく、保育現場で使える資格として、当初は複数のメディアで報じられました。

社会に出てから保育士になるのは、決して簡単ではありません。当初から准保育士に興味を持っていた方も多いのではと思うので、今回は准保育士について解説を進めます。

准保育士とは?

准保育士とは、子育てや孫の面倒など保育経験を有する人が、正式な保育士に準ずる業務に従事するため、政府が新たに検討を進めていた制度です。

増え続ける待機児童問題に対処すべく2007年に創案され、過去二度にわたり導入が検討されました。ただし2019年現在も正式な導入に至っておらず、今後も導入が難しいのではないかとの見方が強い制度です。

准保育士の目的は?

准保育士制度の目的は、待機児童問題の解消と主婦(主夫)の就業機会の増進です。

待機児童が増加してしまう要因は、都市部への人口集中と働き手の不足にあります。日本は一都三県に労働人口(若い人たち)が集中する構図のため、昔のままの施設数では児童の受入数が足りなくなってしまうのです。

ところが保育園を増やそうにも、働き手が不足していては進みようがありません。准保育士制度は、保育現場で働く労働力確保のための一案として、検討が進んだ制度です。

保育士が増加しない背景、合格率の低さ

保育士が増加しない背景の1つに、保育士試験の合格率の低さが挙げられます。

保育士試験は難しく、2017年度の保育士試験の合格率は全国約21.5%程度と、かなり低い状態です。また、働き手が少ないからと急に合格率や基準を操作するのは、資格に対する社会的な信用に関わります。

そこで浮上したのが「准保育士資格」です。保育現場の新たな働き手として准保育士を加わえることで、”待機児童問題の解消に役立つのでは”と期待されました。

〈参考〉保育士試験の実施状況(平成29年度)/厚生労働省

准保育士制度が進まない3つの理由

ところが准保育士資格は、現在に至るまで導入決定は未定のまま。

「議論が進んでいる」と主張する意見もありますが、実質的には2019年現在において導入の見通しは立っておらず、今後も難しいと言わざるを得ない制度です。

なぜでしょうか?その理由は、下記の3点に集約されます。

  1. 子育て支援員制度の存在
  2. 保育士試験の増加措置
  3. 専門性低下への懸念

1. 子育て支援員制度の存在

厚生労働省は2015年度、国家戦略特区等提案検討要請にて「準保育士制度を導入してはどうか」と要請があった際に下記の回答を示し、実質的に見送る意見を示しました。

必要な研修を受講した場合に「子育て支援員」として認定する仕組みを、平成27年4月施行の子ども・子育て支援新制度に併せて創設したところであり、この仕組みの適切な運用に努めてまいりたい。

厚生労働省が言う「子育て支援員制度」は、子育て経験者が研修を受けることで、家庭的保育事業や小規模保育事業での活躍を認定する制度です。准保育士と重なる部分も多く、当面はこちらの運用が優先する考えです。

2. 保育士試験の増加措置

政府は昨今、保育人材が不足するエリアに「地域限定保育士」を促し、試験回数の実質的な増加措置を取っています。

地域限定保育士の試験は通常の保育士試験とは別に実施されるので、保育士になりたい方にとって大きなチャンス。双方の合格科目は免除科目として共有できるので、機会が増えるだけでなく、合格しやすさもアップした制度です。

ただし地域限定保育士は取得から3年の間、働くエリアを制限されてしまいます。もっとも3年経過後は一般の保育士同様どのエリアでも働けるので、転居の予定がない方にとっては、多少のデメリットに過ぎません。

3. 専門性低下への懸念

保育士は人数だけ揃えれば良いという話ではありません。保育園は多くの児童を少人数で見守らなければならず、通常の家庭保育とは環境がまるで違います。相応の専門性を身に着けるために、「保育士」が必要になるのは当然の話です。

また多くの保護者は児童を安心して預けられるよう、保育士に対して”高い専門性”を求めています。准保育士的な資格による安易な人材供給で「数だけ揃えた解決」は望んでいないと言えるでしょう。

まとめ

准保育士制度は少なくとも当面の間、導入される可能性は低いでしょう。

政府の動きを注視すると、保育園での人材不足には「地域限定保育士」で対応し、実務経験を積んだ人材には「子育て支援員」を設けることで、保育士と実務経験者の住み分けを進めるものと見られます。

客観的に見ても准保育士を導入するより、多数の児童を見守る保育士と実務経験を活かした子育て支援員に分けた方が、保育サービスの多様化にも繋がり合理的と言えそうです。

もっとも待機・保留児童問題は現在もなお、解決したとは言えません。今後新たな動きが生じる可能性もあり、引き続き注視していきたいと思います。

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